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お知らせ

2021/08/13【実行委員会から】
TJAR2020 中止に至った経緯と今後について

TJAR2020は、日本海沿岸を進む温帯低気圧の影響を受け、8月9日7時2分中止を決定しました。
以下、この判断に至った経緯と、その後の対応および今後についてご説明します。

◆8月7日
スタート前より台風9号の影響は危惧されており、9日~10日に山岳地帯で大荒れになる事は予想されておりました。
しかし、スタート地点での天候は雨がぱらつく程度であり、長期間に及ぶこのレース形態としてはスタート時に中止とする状況でありませんでした。

◆8月8日~9日7時2分
8日は剱岳、立山周辺は雲は多めだったものの晴れ間が見える状態で、この段階では滞りなくレースは推移していました。
しかし8日16時発表のヤマテンによって、「大会中止基準」に抵触する予報が発せられました。

【TJAR2020の大会中止基準】
 ・ヤマテンの「大荒れ情報」発令
 ・ヤマテン予報において「平均風速25m/s以上が12時間継続」が想定される場合
【ヤマテン 槍ヶ岳 山頂の天気】
 予報発表日時: 2021年08月08日 16時00分
 ※風速はその時間における10分間の平均値であり、瞬間的な風速の最大値(最大瞬間風速)は、この値の1.5~2.0倍程度になることがあります。

  
日付 8月10日
時刻 0時 6時 12時
天気 風雨 風雨 風雨
気温 9℃ 7℃ 8℃
風向 西南西 西 西北西
風速 31m/s 29m/s 25m/s
   
この情報をもって実行委員会にて協議した結果、
多くの選手が暴風雨の中、風を遮る物のない西鎌尾根を通過する可能性があることに加えて、
山岳エリアでの通信環境、連絡ツールの確認頻度による情報伝達の遅延を考慮し、早めの中止判断としました。

◆8月9日7時2分~
大会中止の発表を9日朝に行ったため、日中に多くの選手が下山を始め、19時40分には、荒天を回避するために小屋へ避難した一部の選手・スタッフを除き、無事下山を完了しました。
そして、翌10日11時17分には、前夜小屋に留まった5名の選手・スタッフの下山が完了しました。
この時点をもって、TJAR2020は終了としました。

◇中止判断について
TJARでは自己責任を強く謳っており、悪天候時であっても自己の判断によって進退を決めていく事を旨としています。
よって、過去の大会においては、こういった場合であっても注意喚起や情報提供はあれど、個々の行動に関して指示は入れていませんでした。
一方で、過去の大会からの教訓で「TJARという特殊な環境」「制限時間があるレースという環境」においては、強行する選手がいる可能性が高い事が予想されました。
出場選手は、全員厳しい書類選考や選考会を通過した強者であり、多くの選手が通過できる実力を持っていることは認識していましたが、それでも人知を超えた荒天の下では通過できない選手が出る可能性はどうしても排除できませんでした。
通過できないとは?西鎌尾根で風速30m/sで一晩晒される事。つまり死を意味します。
ここで選手の意思決定に介入する事はTJARの本質に触れる事であり好ましくは無いのですが、優先すべきは選手とスタッフを含めた全体の安全であり、実行委員会として中止を判断しました。

◇次回に向けての検討課題
今回は中止基準をもって一律の判断としました。大会2日目ということもあり、それ程選手間が広がっていなかったため、多くの選手が対象地域に滞在しており、今回の一律判断に合理性はあったと考えます。
しかしこれが中盤以降であった場合、例えばトップは南アルプス、最後尾は中央アルプスそのどちらかで大荒れ情報といった場合はどういった判断をしたか?
また多くの選手が畑薙に下山した後で南アルプスで今回の様な大荒れ情報が出た場合の対応など、中止判断に至る運用面での課題を残しました。
選手が広範囲に広がって、同時に様々な気象条件が存在するこのTJAR特有の判断の難しさが浮き彫りとなりました。
今後、中止に関わる判断については、基準数値の妥当性、運用面(適用する範囲、タイミング等)の検討をした上で、次回へ活かしていきたいと考えています。

◇最後に
大会序盤でこの様な非常に残念な結果となってしまいましたが、自然を相手にする山岳イベントではこういった中止は十分に考えられます。
またその判断が生死に直結している事が多く、今回はそれに当るケースであったと考えています。
本来のTJARの理念からすれば甚だ不本意でありますが、イベントとして開催している以上運営側から一定の介入は必要ですし、同時にその判断は躊躇なくすべきだと考えています。
これからもTJARとして存続していくため、ご理解いただけると幸いです。

TJAR実行委員会
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